しやすいと思われるものの中から、おすすめの本を紹介したい。
入手しやすさの判断基準は、私の独断と偏見なので、あまり当てにならないかもしれな
いが、その点についてはご容赦いただきたい。
・『池田大作「権力者」の構造』
著者:溝口敦
出版社:講談社(+α文庫)
初期の創価学会がいかにして飛躍的な発展をとげ、池田大作がどのようにして学会内
部での権力基盤を固め、第三代会長になりおおせたかが描かれている。
内容の大部分は戦後間もない時期のことなので、近年の事情については触れられては
いないが、批判本の中でも古典と言える良作。『人間革命』の内容をより深く理解した
い学会員にもおすすめ。
・『創価学会秘史』
著者:高橋篤史
出版社:講談社
戦前・戦中の創価学会(当時は創価教育学会)の実態が丹念に描かれている。
現在の創価学会が「なかったこと」として、封印した歴史を暴いた作品。
・『黒い手帳 創価学会「日本占領計画」の全記録』
著者:矢野絢也
出版社:講談社
元公明党委員長でありながら、創価学会から「仏敵」に認定されて不当な迫害を受け、
やむなく脱会した著者が、創価学会の反社会的実態を暴いた好著。広宣部や池田本仏論
など、創価学会が隠してきた恥部についても言及されている。
矢野氏は、他にも『「黒い手帳」裁判全記録』『私が愛した池田大作』『乱脈経理』
を著している。
・『創価学会とは何か』
著者:山田直樹
出版社:新潮社
『週刊新潮』に連載された特集記事を単行本化したもの。創価学会によるメディア支
配、NTTドコモ関連会社に勤務する学会員による通話記録窃盗事件、異様な選挙運動
の実態などについて書かれている。
この本を読めば、創価学会が危険なカルトであることがよくわかる。
・『システムとしての創価学会=公明党』
・『シンジケートとしての創価学会=公明党』
・『カルトとしての創価学会=池田大作』
著者:古川利明
出版社:第三書館
三部作ということもあって、その情報量はかなりのもの。創価学会が過去に起こして
きた事件の数々(悪質な選挙違反等)、公明党と警察との癒着、一般的な学会員の人間
像など、その内容は多岐にわたる。
・『創価学会あるある』
著者:創価学会ルール研究所
出版社:ビジネス社
本書の著者は「創価学会ルール研究所」なる団体ということになっているが、実際は
創価大卒のお笑い芸人・長井秀和氏が執筆したらしい。
創価批判を前面に出しているわけではないが、世間の常識からかけ離れた創価学会の
実態が描かれており、興味深い内容となっている。
・『創価学会』
著者:島田裕巳
出版社:新潮社(新潮新書)
創価学会に入りたいわけではないが、その実態を知りたい人に向けた入門書といった
内容。それほど批判的ではないが、戸田城聖が酒を飲みながら講演していたことや、創
価学会員があまりにも独善的なために、宗教学者にとってもつき合いづらい人々である
ことなどが書かれている。
・『創価学会と共産党』
編者:週刊ダイヤモンド編集部
出版社:ダイヤモンド社
『週刊ダイヤモンド』(2016年6月25日号)の特集に加筆修正して書籍化したもの。
全体の4分の3程が創価学会についての記述である(残りは共産党について)。
さほど批判的ではないが、創価学会の概要について詳しく述べられている。
・『旭日の創価学会70年』1~4
編者:秋谷栄之助
出版社:第三文明社
創価学会の創立70周年を記念して、聖教新聞紙上に連載された幹部による座談会を書
籍化したもの。
内容の大部分は、山崎正友氏、竹入義勝氏、阿部日顕氏らに対する悪口雑言であり、
通常の意味では読む価値などない。
このような内容の本に「旭日の~」と冠して出版するところに、創価学会の体質が如
実に表れており、その点では興味深いと言えないこともない。
創価学会がカルト以外の何ものでもないことを証明している迷著。
今回挙げた中から敢えてどれかを選ぶとすれば、『黒い手帳 創価学会「日本占領計画」
の全記録』か、『創価学会とは何か』を推したい。いずれも創価学会の反社会的実態がよ
く描かれており、個人的には学校教育の教材にしてほしいくらいだと思う。
創価学会の真の姿を知るためには、山崎正友氏や原島嵩氏の著書も読むべきだが、「入
手しやすい」とは言い難いことから、今回は紹介の対象から外した。
創価学会については、この他にも興味深い本は多い。別の機会に「おすすめの本」第二
弾を書きたいと思う。