2018年12月30日日曜日

平成30年をふりかえって

 今年一年を振り返って見ると、池田大作というカリスマが不在となったことによる創価
学会の混迷ぶりを裏付ける出来事が二つあったと思う。

 その一つは、7月13日から16日まで実施された靖国神社の「みたままつり」で、「創価
学会」と書かれた提灯が飾られたことによる騒動である。

 この提灯は、靖国神社に所定の金額を納めると祭りの期間中に掲げられるもので、大型
のものの料金は1万2千円とのことである。

 前回も少しふれたが、かつての創価学会は「神社・仏閣は魔のすみか」などと主張し、
強い敵意を向けていた。

 しかし近年では、伝統的な祭りなどに宥和的な姿勢を示すこともあり、学会本部も「仏
法には『随方毘尼』という、風習には従うべきという考え方もあるので、他の宗教の本尊
等を拝むのでなければ祭りに参加しても差し支えない」と指導している。

 こうした変化は、選挙で公明党候補を当選させるために、外部の人間、特に連立を組む
自民党の支持者の協力が必要なことによると思われる(創価学会員であるにもかかわらず、
神社の祭りの役員まで務める者もいるそうだが、それも「F取り」の一環なのだろう)。

 自民党支持者には古くから地域に根づき、伝統的な信仰を尊重してきた人が多い。
 従って、創価学会員が地域の祭り等を邪教呼ばわりし続けていたのでは、いくら自民党
候補が「比例は公明党」と訴えても、さしたる効果は期待できない。

 創価学会にとっては、教義の一貫性よりも選挙での勝利の方が大事なのだ(とはいうも
のの、依然として寺社を敵視し、近づこうとしない学会員も少なくない。背に腹は代えら
れないので、しぶしぶ妥協したというのが実際のところなのだろう)。

 靖国神社への献灯問題はネットで大きな話題となり、学会本部には問い合わせが相次い
だという。この事態への対応として、聖教新聞に「『創価学会」の名称を騙った提灯献灯
警視庁に告訴申し立て」と題した記事が掲載された。


>  創価学会は靖国神社主催の「みたままつり」(7月13~16日)において、学会を勝
> 手に騙り、「創価学会」の名称入りの大型提灯を陳列させた氏名不詳者を23日、偽計
> 業務妨害罪及び名誉毀損罪で、警視庁(麴町警察署)に告訴の申し立てを行った。
>  提灯を献灯するためには同神社に所定の費用を支払う必要があるが、学会は献灯の
> 申し込みなど一切行っていない。にもかかわらず、「みたままつり」で学会の名称が
> 入った大型提灯が陳列されたため、これを見た関係各方面から学会に問い合わせがあ
> り、日常の法人及び宗教業務が妨害された。
>  また告訴状では、学会の名称入り提灯が陳列されることは、「謗法厳誡」を旨とす
> る学会が謗法を容認したとの印象を与えるものであり、学会の名誉毀損すると指摘。
> 悪質な犯罪行為の再発防止のため、厳重な捜査と、被告訴人に対する厳重な処罰を求
> めている。
 (『聖教新聞』平成30年〔2018年〕8月24日付)


 この記事は上記が全文である。創価学会が警視庁に対し、告訴の申し立てをしたという
事実は述べられているが、それが受理されたのか、具体的な捜査がなされたのかは一切述
べられていない。

 また、その後どうなったのかも続報も聞かない。ネット上では様々な憶測が飛びかった
が、真相は不明のままである。

 個人的には、創価学会が本気で怒り、何としてでも真犯人を厳罰に処したいと考えたの
だとしたら、顧問弁護士を押し立て、警察ではなく検察庁に告訴状を提出するというパフ
ォーマンスを行ったのではないかと思うのだが……。

 さて、先に述べたように近年の創価学会は「随方毘尼」と称して、学会員が神社の祭り
等の役員を務めることを容認してきた。だが、この件では一転して、靖国神社に提灯を献
灯することは、「謗法厳誡」に抵触するのだという。

 創価学会では初代会長・牧口常三郎を「反戦平和を唱えて国家神道と戦った殉教者」に
祭り上げてきた(これは大ウソである)。池田大作も総理大臣の靖国参拝に反対している。

 今回の件に関する聖教記事は、近年の主張と一貫性がないように見えるが、「池田平和
思想」に心酔し、内心では今でも神社を敵視している学会員たちの動揺が大きかったため、
「創価学会を騙って提灯献灯した者への厳罰を求め告訴した」と発表したのだろう。


 創価学会の混迷を示したもう一つの出来事は、沖縄知事選挙(9月30日投開票)である。
 この選挙では、死去した翁長知事の後継候補であり、名護市辺野古への米軍基地移設に
反対する玉城デニー氏と、自民党・公明党が推薦する佐喜眞淳氏の事実上の一騎打ちで争
われ、周知のように玉城氏が大差で勝利した。

 創価学会はこの選挙に本腰で取り組み、原田会長をはじめとする幹部が沖縄入りしたほ
か、本土から5千人もの学会員を動員したという。

 創価学会がそこまでしたのは、この選挙で自民党に恩を売ることで、来年の参院選での
選挙協力をより確固たるものにしたいとの思惑があったからだといわれる。

 佐喜氏の敗因の一つとして、学会本部の指示に反して玉城氏に投票した学会員が少なか
らずいたことがあるという。

 沖縄の学会員たちの造反を正当化したのも、「池田平和思想」だった。「池田先生が基
地なき沖縄を目指されていた以上、基地容認の候補に投票するのは『師敵対』にあたる」
というわけだ。

 以前も述べたが、私は池田大作が本心からの平和主義者だとは思わない(「池田大作は
本当に平和主義者か?」参照)。彼の「平和主義」は、見せかけだけだ。

 だが、池田センセイが海外で要人と面会したり、様々な顕彰を受けたり、近ごろ創価学
会が熱心に取り組んでいる対外イメージを改善したりに、たいへん便利だった「平和主義」
的なセンセイの言動は、池田センセイがご不在の現在、創価学会にとって時に「重荷」に
なっているようにも見える。

 池田センセイの過去の「名言」を金科玉条の如く振りかざし、学会本部や公明党を批判
する一部の学会員は、少数とはいえ、本部の幹部たちにとっては悩みのタネであろう。

 熱心に選挙運動を行う学会員がそうしてきたのは、「池田先生が選んだ人に投票すると、
功徳(ご利益)があるから」だった。だが、それも過去のことになりつつある。

 池田大作が8年以上も公に姿をみせなくなったことから、学会本部の解釈によらずに池
田の言葉を自分なりに理解し、行動に移す学会員まで現れている現状を見る限り、池田の
カリスマ抜きで学会本部が求心力を維持し続けられるか疑わしい。沖縄知事選の結果は、
その証左であろう。

 もちろん、創価学会のような反社会的なカルトが衰退していくことは、社会にとっては
よいことである。

 そして、日本全体を上回るスピードで少子高齢化が進んでいる創価学会には、未来など
ないのだろう。

 私としては、創価学会の瓦解を一日でも早めることに、わずかなりとも貢献できるよう、
来年もブログを続けていくつもりである。

2018年12月23日日曜日

ふたたび「財務」について

 創価学会では、年末に「財務」と称して金を集めることが定例行事になっている。財務
は「広宣流布のためのご供養」とされ、学会員たちは「広宣流布の指導者」である池田セ
ンセイに使っていただくために金をさし出せば、ご利益を得られると信じ、指定された銀
行口座に一口一万円からの金を振り込むのである。

 このように、すっかり「金のかかる宗教」になりおおせてしまった現在の創価学会だが、
かつては「金のかからない宗教」を標榜し、他の宗教を「金取り宗教」などと批判してい
た時期もあった。

 特に批判の矛先を向けられたのは、天理教と立正佼成会だった。創価学会は、これらの
教団が会費を集めていることを口を極めて非難する一方で、「学会は会費を取らない」と
宣伝し、こうした新興宗教の信者に対して折伏を行ったのである。

 確かに創価学会は現在に至るまで、「会費」という名目では金を集めてはいない。だが、
創価学会に入信した者は、もれなく聖教新聞を購読させられる。「新聞購読料」という名
目で、事実上の会費を集めているのと変わらない。

 こうした欺瞞に疑問を感じない人が、騙されて創価学会に入信したしたのであろう。詐
欺同然ではないかと思うのは、私一人ではないはずである。

 さて、聖教新聞に掲載された池田センセイのご指導にも、「創価学会は金集めをしない」
との趣旨の発言が一度ならずあった。その一例を以下に挙げる。

『聖教新聞』昭和37年(1962)年6月16日付

 ※ 「寺院・神社は魔縁のすみか」とある。かつての聖教新聞には、日本の伝統宗教
  を邪宗呼ばわりする記事が頻繁に掲載されていた。


 この講義の中で、池田センセイは創価学会における「ご供養」のあり方について、以下
のような見解を述べられている。


>  邪宗などは、みんなうまいことをいって金を巻き上げて、教祖のために、それから
> 教団の勢力のために、それも、本当に人々が救えるならば許せるけれども、ぜんぶが
> 地獄に落ち、民衆は教祖にだまされて、そして、教祖はりっぱな家ばかりつくり、
> 民衆は最後には、コジキみたいになってしまう。これが邪宗教団の姿です。
>  日蓮正宗創価学会においては、日蓮正宗を守っていくことは私どもの役目です。
> 「御供養してはいけない」ということは、御書に照らして、私は申し上げることはで
> きませんが、日蓮正宗総本山に、日達猊下に対したてまつる一切のご奉公、御供養に
> 対しては、皆さん方を代表して、いっさいご奉公申し上げますから、安心していただ
> きたいと思うのであります。(拍手)
>  その功徳はぜんぶ皆さん方に回向(えこう)されます。これを私は確信しておりま
> す。したがって、創価学会としては、永久に皆さん方から、ただの一銭も寄付を願っ
> たり、供養願うようなことはいたしません。


 池田センセイは、学会員の代わりに会長であるご自身が供養し、しかもその功徳はすべ
て学会員に回向してくださるのだという。
 
 たいへんご立派なことをおっしゃっているようだが、創価学会は、この前年(昭和36年)
に大石寺に大客殿を建立するためと称して、金集めをしたばかりである。

 また、三年後の昭和40年(1965年)には、正本堂建立のためという名目で、数百億円も
の巨額を学会員から集めている(「創価学会の金集め①」参照)。

 どうやら創価学会の信心には、若くして健忘症になるという「現証」があるらしい。誤
った信仰の恐ろしさと言うべきであろうか。

 ただ、当時の聖教新聞を読むと、大客殿建立を名目として寄付金を募った時は、現在よ
りもずっと良心的だったようである。

『聖教新聞』昭和36年(1961)年6月14日付

 上の紙面は「大客殿の御供養をめぐって」と題した座談会。出席者は原島宏治、柏原ヤ
ス、秋谷城栄(栄之助)、藤井富雄など。興味深い発言があるので、一部引用する。


> 藤井 それから実際の取り扱いの点ですが「だれそれさんは十万円御供養するそうよ」
>  って話したらしいのです。片方は五百円しようと思っていたのですよ。それを聞い
>  たとたんに恐れをなしちゃって、うっかり持っていけないというわけですよ。です
>  から幹部は不注意なことばには気をつけなければなりませんね。
> 柏原 言わないのがあたりまえだわね。
> 田中 必ず、班長からお宅は一万円やりなさいといわれたと憤慨する声があるのです
>  ね。
> 秋谷 金額ではなくて、何人参加させられたかということが問題なのじゃないですか。
 (中略)
> 司会 一円玉や五円玉をためてやったという人もいますね。
> 中村 自炊している青年などこまかい釣り銭をためているのがありますね。
> 柏原 ためたお金の持って行き方ですよね。ためたバラ銭を千円札に替えるのが惜し
>  いのですね。なにか、一円玉の一つ一つに功徳があるような。(笑い)


 柏原氏は、後に創価学会が狂ったように高額財務を煽るようになってから、「百万出せ」
と絶叫する指導をして物議をかもした(「創価学会仏の金口直説」参照)。同じ人間とは
思えない変わり様である。

 昨今の創価学会でも、「最低でも一万円以上」との学会本部の指導に反して、財務の振
り込みを一円とか十円とかの小額ですます向きもおられるそうである。

 私個人としては、創価学会のようなカルト教団には一円たりとも貢ぎたくはないが、か
つては学会幹部たちも「一円玉の一つ一つに功徳がある」と述べていたのだから、学会員
の皆さんがそうしたいのなら、一円財務をするのもありなのかもしれない。

 それに池田センセイも、御供養は会長自らがするので、学会員の皆さんからは「永久に
一銭も寄付を願ったりしない」と確言しておられたのだから、広宣流布に必要な費用は、
原田会長や年収一千万円以上も多数いるという本部職員に捻出してもらえばよいのではな
いだろうか。

 池田センセイとの「師弟不二」の忠実な実践者である彼らならば、それに異議を唱える
こともあるまいと思うのだが、いかがだろうか。

2018年12月16日日曜日

創価学会と韓国

 「世界宗教」を自称し、海外での布教活動にも熱心な創価学会。彼らが日本以外で最も
多くの信者を獲得しているのが、ほとんどの日本人にとって近くて遠い国、韓国である。

 もともと創価学会は、日本がまだ貧しかった戦後間もない頃に「病気が治る」「商売が
繁昌する」などのご利益を説いて急拡大した新興宗教である。

 その当時、現世利益を重視し、しかも日本の伝統宗教を敵視する教義に惹かれて、多く
の在日韓国人・朝鮮人が創価学会に入信した。

 そうした在日の中から祖国に帰国した者が、かの地でも熱心に布教活動に取り組んだこ
ともあって、多くの入信者を獲得した。現在では一時期と較べると減少したものの、それ
でも約50万人の勢力を擁しているという。

 だが、そこにいたる道筋は平坦ではなかった。反日が「国是」とまでいわれる韓国で、
日本発祥の創価学会もまた、激しい敵意を向けられ、軍事政権から禁教扱いをされた時期
もあった。

 弾圧を受けたことへの対応としてか、創価学会はかの国の国民感情をくみ、極端なまで
の低姿勢を取るようになった。

 創価学会の機関紙、聖教新聞では「日本と韓国」について言及する場合、「日韓」では
なく「韓日」という表現が長らく用いられてきた。これは、日本国内の学会員の中に多く
いる在日韓国人への配慮だったのであろうが、本国の韓国人の歓心を買いたいという思惑
もあったはずである。そうした例を以下に示す。

 
『聖教新聞』平成10年(1998年)5月20日付

 記事は創価学会が「韓日友好の碑」を九州に、「韓日友好研修道場」を韓国の済州島に
建設すると述べている。

 済州島に建設予定の「韓日友好研修道場」が「韓日」なのは分かるが、福岡県糸島市に
ある創価学会福岡研修道場に設置の「友好の碑」までもが「韓日」なのは異様である。

 平成12年(2000年)に開かれた、日本と韓国の創価学会の代表者の会合について述べた
記事も「韓日」なのは一貫している。

『聖教新聞』平成12年(2000年)5月22日付

 この会合は、一応、日本発祥の宗教である創価学会が本邦で開催し、日本国内で発行さ
れた聖教新聞がそれを報じたものである。それでも「韓日友好代表者会議」なのである。

 この会議の席で池田大作が行ったスピーチは、学会員ではない者も含め、多くの韓国人
を感激させたという。一部を引用する。


>  韓国は、日本にとって「文化大恩」の「兄の国」である。「師匠の国」なのである。
> その大恩を踏みにじり、貴国を侵略したのが日本であった。ゆえに、私は、永遠に貴
> 国に罪滅ぼしをしていく決心である。最大限の礼をもって、永遠に貴国と友情を結び、
> 貴国の発展に尽くしていく決心である。 


 池田大作の韓国への媚びへつらいは、言葉だけに留まるものではなかった。
 創価学会・公明党は、在日韓国人への参政権付与に熱心に取り組んでいるが、そのこと
についての「創価学会関係者」の証言を、週刊新潮から引用する。


> 「もともと、学会には在日韓国人が多い。戦後、差別意識が強かった時代、彼らは貧
> しい生活を強いられていて、入信も多かったんです。在日学会員に参政権が与えられ
> れば、当然、公明票も増える。熱心になるわけですよ」
>  特に池田大作名誉会長はこの問題に力を入れていたという。
> 「98年に金大中大統領が来日した時、韓国SGI(創価学会インタナショナル)の当
> 地での布教活動を許してくれるように学会側が頼み、その引き換えに在日韓国人の地
> 位向上と参政権法案の実現を約束したといわれています。それだけにSGIの会長で
> もある池田名誉会長は、なみなみならぬ熱意をもってやってきたんです」
 (『週刊新潮』2009年2月19日号より引用)


 この他にも韓国SGIは、慰安婦問題や竹島問題での署名運動などの反日活動にも熱心
に取り組み、それが評価されて韓国内に根を張るようになった。

 その結果、日本の小選挙区と同様に、かの地でも選挙においてキャスティングボート的
な影響力を行使しうるまでになったという。再び週刊新潮から、韓国の宗教事情に詳しい
という釜山の東西大学教授、李元範氏の証言を引用する。


> 「過去の大統領選を見ると、金大中は三十九万票差、盧武鉉は五十七万票差、朴槿恵
> でも百八万票差での勝利でした。つまり、『学会員五十万人』の票が動けば、大きな
> 影響力を発揮できる。地域間の対立が根深い韓国において、全国一律の強い結束力を
> 持つ宗教はSGI以外にありません。日本で公明党を成功させたノウハウもあるので、
> 韓国でも選挙のプロはSGIの動向を常に注視しています」
 (『週刊新潮』2014年9月11日号より引用)  


 韓国SGIは最盛期には百万人近い会員がいたものの、創価学会が日蓮正宗から破門さ
れたことによる混乱から、大きく信者数を減らしたが、それでも重要な国政選挙において
無視できない勢力であり続けているのである。

 韓国においても小さからぬ政治力を持つようになったことに慢心してか、池田大作は彼
の数ある問題発言の中でも、屈指の妄言を吐いている。


> 「実は、韓国の大統領は、私が決めるんです」
>  一九九五(平成7)年十月十四日、イギリスの国営放送・BBCは、人気ニュース
> ドキュメンタリー番組『アサイメント』で、「THE CHANTING MILLIONS(百万遍
> の題目)」と題して日本の創価学会を特集し、池田大作創価学会名誉会長のインタビ
> ューを放映した。
>  この池田インタビューは、同年七月六日、東京・信濃町にある聖教新聞社で行われ
> たもの。その席上、池田氏はBBCのスタッフに対し、突然、「これはオフレコです
> が」と前置きした上で、韓国の大統領は自分が決めると豪語し、一同を驚かせたとい
> う。
 (『現代』2000年10月号より引用)

 ※ 1995年時点で直近の韓国大統領選挙は1992年に実施されており、金泳三が次点の
  金大中に193万票あまりの差をつけて当選している。
   この時点では、韓国SGIの信者数は最盛期の百万に近かったと見られる。これは
  推測になるが、どちらか、あるいは両陣営から、創価学会に対して選挙協力の打診が
  あり、それが池田に過剰な自信を抱かせたのかもしれない。


 表では韓国を「兄の国」「師匠の国」と呼んでおきながら、裏では「韓国の大統領は私
が決める」とのたまう。いかにも池田センセイらしい逸話である。

 下手に出ることで人の好意を得ることを得意としているという池田だが、学会員たちに
自らを「本仏」として崇拝させるように仕向けてきたことからも明らかなように、本心で
は自分以外の人間すべてを見下しているのであろう。

 このような人物が支配してきた創価学会が政治的影響力を発揮し、日韓関係にも悪影響
を及ぼしていることは、日本にとっても、韓国にとっても不幸なことではないだろうか。


参考文献
乙骨正生著「池田大作・創価学会 韓国折伏四十年史」(『現代』2000年10月号所収)
常井健一著「韓国創価学会『反日活動』の記録」(『週刊新潮』2014年9月11日号所収)

2018年12月9日日曜日

外国人労働者受け入れ拡大と創価学会・公明党

 国会で審議が進められていた、外国人労働者の受け入れ拡大を可能にする出入国管理法
の改正案が、自民党・公明党・日本維新の会の賛成により、先ごろ可決、成立した。

 人口減少・少子高齢化を背景として、現在、多くの業界で人手不足に陥っており、その
解消は必要なことであろうが、事実上の移民受け入れは、社会のあり方を大きく変えるこ
とになりかねない。

 経営者にとっては、当面の労働力を確保できるというメリットがあるのだろうが、外国
人労働者やその家族も社会保障や教育等の受益者になるのであり、そのコストは広く国民
全体で負担することになる。

 残念ながら、今国会でこうした問題を含めて、十分な議論が尽くされたとは言い難い。
 法律の施行の詳細は、政令で定められるとのことなので、将来に禍根を残すことのない
よう、関係省庁には慎重な運用を求めたい。

 自民党がこの法案の成立を目指したのは、経済界からの強い要望に基づくものであろう
が、公明党が賛成した理由は、連立を組む自民党に同調したというだけではないようであ
る。公明党の山口代表は、移民政策について、過去に以下のように述べている。


> 佐藤 労働力不足に悩む地域があります。かたや外国人がたくさん移住してくる地域
> も日本にはあるわけですが、山口代表は移民問題についてどうお考えですか。
> 山口 難しい面がありますが、受け入れ方を工夫すれば移民は受け入れてもいいと思
> っています。私の考えは、移民受け入れについて消極的ではありません。
 (佐藤優・山口那津男 共著『いま、公明党が考えていること』より引用)


 当然のことながら、公明党の党首が創価学会にとって不利益になる政策を推進する事な
どあり得ない。

 つまり、創価学会も移民を容認していると考えられる。そして、その理由も前掲書には
記されている。


> 佐藤 (前略)すでにフィリピンからは日本へ事実上の移民がたくさんやって来てい
> ます。驚いたことに、日本のフィリピン人はカトリック信者が多いのですが、日本で
> はカトリック教会に通わずに、創価学会に入会する在日フィリピン人が増えていると
> いう話を聞きました。
>  日本に移民を積極的に受け入れる雰囲気づくりは、創価学会が世界宗教であるはず
> のカトリック教会より先に進めているのです。移民と日本人との間の軋轢を克服する
> ノウハウは、すでに創価学会の中でたくさん蓄積されているのではないでしょうか。
 (前掲書より引用)


 佐藤氏は、創価学会が「日本に移民を積極的に受け入れる雰囲気づくり」を進めている
と述べ、そのためのノウハウも蓄積されているのではないかという。

 同書には、創価学会が具体的にどのようなノウハウを持っているのか、詳しく書かれて
はいないが、連中が日頃やっていることを見れば、おおよその推測はできる。

 創価学会は公明党の政治力を使って、学会員が生活保護や公営住宅の申請をする際に便
宜を図ってきた(「創価学会・公明党と生活保護」「公明党による口利きの代価」参照)。

 こうした「現世利益」をエサとして、外国人を新規信者として取り込もうとしているの
ではないか。

 行政サービスにおいて、特定の宗教の信者が優先されるなど、あってはならない不公正
だし、ましてや「子飼い」の宗教政党の議員の口利きでそのようなことをしているのであ
れば、政教分離に抵触することは明白である。

 しかも、創価学会には日本の伝統宗教すべてを「邪教」呼ばわりし、否定してきた過去
がある。

 外国人労働者を取り込むことで教勢拡大できれば、創価学会にとっては結構なことなの
であろうが、日本の伝統文化に侮蔑的態度を取る定住外国人が増加したりすれば、新たな
社会問題の火種となりかねない。

 先に述べたように、外国人労働者の受け入れには、当面の人手不足を緩和できるという
メリットがある。

 しかしその対価が、国民の税金を私物化するという不正で「ご利益」を実現、それをエ
サに外国人を新規信者にし、しかもその外国人に日本文化を敵視する教義を教え込む創価
学会の勢力拡大ということになったら、シャレにならない。

 外国人労働者の受け入れ拡大は、時代の趨勢なのかもしれない。
 だが、「自分たちさえよければ、日本がどうなろうと関係ない」というカルトが、時勢
に乗じて勢力を拡大することのないよう、一人ひとりの日本国民が注視してゆく必要があ
ると、私は考える。

2018年12月2日日曜日

創価批判コピペ集‐⑫(「創価学会の『総体革命』」他)

創価学会の「総体革命」

創価学会は、「総体革命」と称する権力への浸透工作を組織的に進めている。この工作
は第二代会長・戸田城聖が発案し、第三代会長・池田大作が継承、現在まで続いている。
ある時「一番とりにくい所はどこですか」と部下に聞かれた戸田は、こう答えたという。

「官庁だな。それには、優秀な人を抜擢して、先輩が自分より出世させ、出世した者が
また後輩を引き立ててゆくしかないな。(中略)将来、二万の青年が各官庁や会社の重
要ポストを占めるようになれば、その仲間同士でなんでもできる」(『水滸会記録』)

この指針に基づき、創価学会は中央省庁や自治体、法曹界、警察、マスコミなど、あら
ゆる所に学会員を送り込み、自分たちが有利になるように工作してきた。彼らは、その
財力・政治力と各所に浸透した学会員の影響力で、社会を意のままにしようとしている。

※ 創価学会は、公権力の私物化、乗っ取りを企てる危険なカルト、反社会集団である。



◇◆◇ 公明党が外国人参政権を推進する理由 ◇◆◇

公明党は外国人参政権の実現を目指しており、そのための法案を何度も国会に提出して
きた。公明党がこの問題に熱心なのは、創価学会からの働きかけがあるからだという。

元公明党参院議員・福本潤一氏は著書『創価学会公明党「金と品位」』で、当時、国土
交通大臣を務めていた冬柴鉄三氏と共に創価学会の本部幹部会に出席した際、以下のや
り取りがあったと述べ、外国人参政権は池田大作からの「特命」だったと証言している。

> 「冬柴! 外国人の参政権の問題はいつになったら(国会を)通すんだ」
>  と、池田名誉会長が冬柴鉄三国土交通相に問いただしたのです。さらに続けて、
> 「『通す、通す』と言って、いつまでに通すんだ」
>  と、池田名誉会長はさらに畳みかけていました。冬柴国交相は、
> 「はい、すぐにやります」と、平身低頭で受け答えをしていました。

※ 選挙で支持されるだけでなく政策まで指示されており、政教分離違反は明白である。



解説

 創価学会が世間一般から薄気味悪く思われている大きな理由の一つとして、彼らが「総
体革命」と称して、権力への浸透工作を進めていることが挙げられる。

 総体革命の構想は、第二代会長・戸田城聖が「水滸会」と称する、若手学会員との会合
において示したという。

 水滸会とは昭和27年(1952年)、創価学会の次世代リーダーを養成するために立ち上げ
られたもので、若き日の池田大作や秋谷栄之助なども所属していた。

 戸田は水滸会で、様々な薫陶を将来の幹部候補である若手学会員に対して行ったわけで
ある。「創価学会の『総体革命』」に記した発言も、その席でなされた。
 再びになるが、戸田の言葉を前後も含めて中略なしで引用する。

> 「我々が将来、一番とりにくい所はどこですか」
> という出席者の質問に、戸田城聖は、 
> 「官庁だな。それには、優秀な人を抜擢して、先輩が自分より出世させ、出世した者
> がまた後輩を引き立ててゆくしかないな。
>  警察などの場合、警部補、部課長クラスを占めてしまえば強いものだ。将来、二万
> の青年が各官庁や会社の重要ポストを占めるようになれば、その仲間同士でなんでも
> できる。
>  だから青年に国家改革を頼む以外にないのだ」
 (山崎正友著『創価学会と「水滸会記録」』より引用)


 創価学会は、官公庁や企業の要路に学会員を送り込めば、「その仲間同士でなんでもで
きる」という野心をまだ弱小教団でしかなかった頃から抱き、その後、公明党や創価大学
を設立し、それを実行に移してきたのだ。恐るべき周到さである。

 水滸会において戸田は、創価学会が具体的に何を目的として、権力の掌握を目指すのか
も語っていた。


>  水滸会では、また、政界官界を支配する「閥」についての討議が行われた。
>  その中で、
> 「東大閥はなくせないものでしょうか」
> という問題提起に対して、戸田城聖は、
> 「東大へ入るようなのは頭がよいのだから折伏するのもよい。
>  しかし、閥についての考え方はちょっと違う。
>  学会は一つの大きな閥になる。しかも官僚だけでなく、魚屋も議員も肩を組んだ閥
> だから一番強い。二十年後にはすごいことになる。(当時の会員数の)三分の二ずつ
> 一年に折伏しても十二万になる。十二万人の人が本当に動いたら日本の一切が動く。
> その他家族もいることだから、国家的な閥だ。これが学会だ。閥が悪いとはいわん方
> が良い」
> と答えている。
 (前掲書より引用)


 学閥・閨閥・派閥など、社会には様々な「閥」がある。排他的な体質を批判する文脈で
使われることが多い言葉である。

 若者らしい正義感から、学閥をなくせないものかと問題提起した者に対する戸田の答え
は、「学会は一つの大きな閥になる。閥が悪いとはいわん方が良い」という、慈悲の精神
で迷える者を救済することを目指す、本来の仏教のあり方からはかけ離れたものだった。

 この戸田の言葉には、創価学会の本質が表れている。権力を私物化することで、創価学
会への利益誘導を図ることこそが、彼らの目的であり、存在理由なのである。

 「平和」や「人権」などのキレイな言葉で自らを飾る裏にある、利己的で欲望に満ちた
本性がよくわかる。

 実際、公明党がやっていることといったら、地方公務員に圧力をかけて創価学会員が生
活保護を受給しやすくしたり、公営住宅に入れるように口利きしたりといった、身びいき
の利益誘導ばかりだし、末端の学会員にも「創価学会以外のことには大して価値がない。
創価学会さえよければ、他のことはどうなろうが関係ない」と考え、それを独善的で他人
の迷惑を顧みない態度で示して顰蹙を買っている連中が実に多い。

 公明党が外国人参政権を推進している理由も、学会員の中に多い在日朝鮮人・韓国人が
選挙権を手にすれば、選挙で有利になるという短絡的な考えからであろう。

 その結果、日本社会がどうなろうが、彼らにとっては「どうでもいいこと」なのである。
 こんな連中が政権与党にまで入り込んでいる現状には、多少なりとも良識を備えている
者ならば、誰しもが憂慮を禁じえないことだろう。