2018年3月31日土曜日

池田大作のぜいたく

 前々回、「池田大作個人のための支出は、創価学会の総支出額の二割強に上るとの説が
あるが、肝心の総支出額が不明なので、具体的な金額は算出できない」という趣旨を述べ
た(「清貧の人? 池田大作」参照)。

 先日、創価批判本を読み返していたところ、池田のために使われる金額について具体的
に言及した箇所を見つけた。


>  その一方で、実質的な権限はがっしりと独占して離さず、池田一人が使う年間経費
> が百億円から二百億円。四十人以上もの個人秘書を手足のごとく使い、全国六百ヵ所
> を数える創価学会会館に自分専用の豪華な私部屋がある。毎年池田が出かける外国旅
> 行は医師団や警備陣まで随行させてまるで王侯貴族なみ。数年前のタイ訪問時、何を
> 思ったか、金ピカの専用椅子を飛行機で現地へ運び込みヒンシュクを買ったこともあ
> る。
 (藤原行正著『池田大作の素顔』より引用)

 ※ 「その一方」とあるのは、この記述の前に、池田大作が名目上は名誉職に過ぎない
  立場である「名誉会長」になったことで、組織運営上の責任を負わなくてよくなった
  ことが述べられていることを受けたもの。


 これまでに使った金額の累計が、百億円から二百億円なのではない――それでも十分に
巨額だが――池田は一人で一年間にその金額を使っていたというのである。

 『池田大作の素顔』が出版されたのは平成元年(1989年)で、当時の日本はバブル絶頂
期だったとはいえ、このような巨額を一人で使っていたのは、さすがに池田大作くらいだ
ったのではないだろうか。

 さて、いったい何をどうすれば、一人で年に百億円以上も使うことができるのか、創価
学会の元顧問弁護士・山崎正友氏らの著書に基づいて述べたい。


1、豪華専用施設

>  全国の約一千か所の会館・研修道場には、いずれも池田専用施設がある。
>  例えば本部横の白雲寮(第二別館)。約二十年前、都心の一等地に建築費約五億円
> をかけて造られた和風総ヒノキ造り、庭園つきの邸宅。池田が東京にいる時は、たい
> ていここにいる。渋谷研修所も豪勢だ。また、創価大学近くの加住研修所はやはり十
> 数年前、三、四億をかけた専用施設。熱海研修所に至っては、数万坪もある池田の別
> 荘である。東北墓園、鎌倉、渋谷区等々の会館一覧にも載っていない秘密の池田専用
> 施設はまだ他にたくさんある。さらに、池田が役員にもなっていない「学校法人創価
> 大学」や「学校法人創価学園」内にも専用施設がある。そのうえ、一九八九年、伊豆
> の温泉地にも、約一万坪の池田専用別荘が建てられた。
 (山崎正友著『懺悔の告発』より引用)


 創価学会の他を圧するような大きさの会館等を見たことがある方も多いだろうが、そう
した建物には、いずれも池田専用施設があるのだ。

 しかも池田専用施設は、その調度品も贅を尽くした高級品ばかりだった。くるぶしまで
埋まる分厚い絨毯を敷き詰め、壮麗なシャンデリアや高価な絵画が飾られていたという。

 山崎氏は、別の著書でこうした施設を建設するために、どの程度の金が費やされていた
かも述べている。


>  余談だが、創価学会の施設の建設を請け負う業者は、まず、
> 「仏間に三分の一、一般施設に三分の一、そして池田大作専用施設に三分の一」
>  という割合で建設費が配分されるということを知らされる。
>  調度品となると、一対三の割合で専用施設に金が注ぎ込まれる。
>  総工費三億円とすると、結局、そのうち一億二千万円くらいが、池田大作一人のた
> めに費やされるのである。
>  その池田大作は、一年のうち数日しか利用しない。
 (中略)
>  これらの施設も、飽きると使用しなくなる。また、惜し気もなく大金をかけて改築
> する。あとからあとからより豪華な施設が作られ、古いものは〝お下げ渡し〟したり、
> 一、二回使っただけで取り壊され、改築される。
 (山崎正友著『「月刊ペン」事件 埋もれていた真実』より引用)


 巨費を投じて建設した施設を、たった数回使っただけで作り直していたのでは、金がい
くらあっても足りないのは当然である。しかも、そんな施設が日本各地に何カ所もあるの
だから、常人の想像を超えている。

 こうした施設を、池田は家賃などを払うことなく使っていた。完全な組織の私物化であ
る。ただ、創価学会に税務調査が入った際には、池田は白雲寮の家賃について過去に遡っ
て支払い、体裁を繕ったという(矢野絢也著『乱脈経理』による)。


2、海外旅行

 健康な頃の池田大作は、毎年のように海外に出かけていた。お気に入りの女性をはじめ
とする大勢の取り巻きを引き連れての大名旅行で、これにも相当な金がかかっていたはず
である。


>  池田氏の外遊については、これは贅沢三昧。専用のコック同伴とか、宿泊先もホテ
> ルは一流のスイートルームで、一フロアをまるごと借りることもある。いつも莫大な
> 費用で、元幹部の証言によると、
> 「池田氏に随行して海外に行ったとき、日本から出国する際に、なぜか現金を分散し
> て持たされた」
>  と言う。
 (「学会マネー」研究会著『創価学会財務部の内幕』より引用)


 池田が海外旅行の際に、現金を持ち出していた件についてだが、スイス等の銀行に秘密
口座をつくり、蓄財していたのではないか、との疑惑も持たれている。

 池田の大名旅行は、現地の人にも奇異な印象を与えたようである。フランス在住のジャ
ーナリスト・広岡裕児氏が以下のように述べている。


>  80年代中ごろのある晩、パリ中心部の最高級ホテル「リッツ」の前で、通りがかり
> のフランス人から「あれは日本の大統領か?」と聞かれたことがある。指をさす方向
> を見上げると、2階にある最高級のスイートルームのベランダで、手を振っている池
> 田大作の姿があった。
 (別冊宝島『池田大作と暴力団』より引用)


 池田の態度が、尊大そのものに見えたから「あれは日本の大統領か?」と、通りすがり
の人が驚いたのであろう。一日本人としては、あまり有難くない話である。

 創価学会員の独善的で、他人の迷惑を顧みない独りよがりの姿勢はつとに知られている
ところだが、そうした態度を海外でもとって、日本人の評判を悪くしていたのではないか
と懸念される。

 バブルの頃の日本人は、金にモノを言わせる思い上がった態度で、海外から顰蹙を買う
こともあったが、そのうちのいくらかは、池田大作及び創価学会によるものだったのかも
しれない。


3、美術品購入

 池田大作は、美術品の収集も趣味としていたが、これにも創価学会の資金をつぎ込んで
いた。まさに公私混同である。


>  池田氏は自分好みの絵画などの高価な美術品を世界中から買い集めていた。個人の
> 趣味なら本来、池田氏が自分の財布から払い、個人資産として所有するのが筋だ。と
> ころが池田氏の絵画購入費用はほぼすべて学会持ちだった。美術品は学会系の美術館
> や学会の関連施設などに飾られたり、倉庫に保管されたりしていたが、飾られた絵に
> ついて池田氏は「どうだ。いい絵だろう。俺の絵だ」と、私に自慢した。こうした絵
> が、いつの間にか池田氏の自宅に飾られていたことも私は目撃した。
 (矢野絢也著『乱脈経理』より引用)

 池田センセイは、創価学会の金で買った絵を「俺の絵だ」とのたまっていたとのことだ
が、創価学会そのものを「俺のもの」と思っていたからこそ出てくるセリフであろう。

 残念ながら、池田センセイご自慢の美術品の中には、費やした金額に見合わない物も相
当数含まれていたらしい。


>  最近、各地に富士美術館を開設し、会員の教養を高める、というのが財務の趣旨に
> 加えられている。
>  ところが、富士宮市と八王子市にある富士美術館の所蔵品の七五%はニセ物だとい
> うのである。池田は、自分では鑑識眼に絶対の自信を持っているらしく、外国旅行の
> 際など、よくギャラリーや骨董店をのぞくのであるが、壁面にかかっている絵の端か
> ら端まで全部買ってしまうといったやり方をする。後で美術館の方に荷物がどっさり
> と届き、「支払いは館の方でやっておけ」と命ぜられる。ところが、これを専門家に
> こっそり見てもらうと「全部が全部ニセ物、でなければ二、三流品。かといって処分
> もできず、池田センセイに面と向かって報告もできず……」(富士美術館元館員)と
> いうていたらく。池田には美術品に対する鑑識眼はない。
 (山崎正友著『懺悔の告発』より引用)


 海外の画廊で、展示されている絵画を端から端まで〝大人買い〟するというのは、いか
にもな成金趣味というか、バブリーな話だが、大部分が偽物か二、三流品というのは、困
りものである。

 大金を投じて偽物を摑まされていたのでは、「会員の教養を高める」どころの話ではあ
るまい。ただの無駄遣いである。

 池田センセイは、まずご自分の鑑定眼を鍛えられるか、その道のプロを頼られるべきだ
ったのだろうが、センセイに意見できる者など創価学会の中にいるはずもなく、このよう
な「裸の王様」を地でいく醜態を晒してしまったのであろう。


 末端の創価学会員の大部分は、上述の実態を何も知らず「池田先生が広宣流布のために
ご自分の印税収入等を寄付してくださり、海外での布教もしてくださっているのだから、
その池田先生に使っていただくために財務をするのは当然だ」と信じ込まされてきた。

 しかし実際には、豪華施設を作っては壊す、偽物の美術品に大枚をつぎ込む等の無意味
な贅沢に、池田大作は莫大な金を使ってきたのだ。真実を知った者が、詐欺呼ばわりする
のは当然である。

 池田の個人的な奢侈は、創価学会の巨大な資金の使途の一部でしかない。他にもロクで
もないことに金を使ってきたであろうことは、容易に想像できる。

 創価学会の資金とその使い道については、今後も折に触れて、当ブログで言及していき
たいと考えている。

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