2019年9月8日日曜日

「集団ストーカー」は実在するか? 2 ― 町内会・PTA等への浸透 ―

 前々回、創価学会のF取りにおいて、標的とされた人の情報を関係する学会員の間で共
有する場合があると述べた。

 こうした情報の共有は、折伏に際しても行われている。「取り囲み折伏」の場合、事前
準備としての情報共有は当然なされるだろうが、一対一の折伏の場合でも、標的の情報を
他の学会員にも教えることが多いようである。


>  学会員のメイン活動の一つは折伏(非学会員を、正しき法である日蓮仏法を実践し
> ている創価学会に入信させること)だが、実際に折伏する前、入信させたい人の名前
> を書いた紙を仏壇に備えて祈りまくる。地域のメンバーが拠点の家にきて、一緒に仏
> 壇に向き合い、折伏が決まることを祈るのは日常茶飯事。勧誘された人が、いろんな
> 学会のメンバーを紹介されると、なぜかすでに自分の名前をばっちり覚えられている。
> それは事前に祈り込みされているからだ。とはいえ、勧誘される人が学会員宅にきて、
> 仏壇に自分の名前が書かれた紙が供えられているとさすがにビックリするだろうから、
> 訪問前に仏壇から取り外すことが多い。
 (創価学会ルール研究所 著『創価学会あるある』)


 知らない間に、自分の名前を書いた紙を創価学会の仏壇に供えられ、しかも折伏の成功
を願って祈られるというのは、かなり薄気味悪い話である。

 実を言うと、私も折伏を受けた際に、相手の学会員から「お前が創価学会に入るように、
みんなで祈ったんだぞ」と言われたことがある。

 以前も述べたとおり、私はこれまでに何度も学会員から折伏を受けたことがあるが、す
べて退けてきた。言うまでもなく、その時も断った。

 私を折伏しようとした学会員は、久しぶりに会った学生時代の知人だったが、数日後、
同じ職場で働いてはいるが、部署が違うために一度も話したことがない人から唐突に話し
かけられて、「あなたは何故、創価学会に入らないのか」となじるように言われ、驚いた
経験がある(その人が学会員であることも、それで知った)。

 おそらく創価学会では、折伏について祈願する際に、氏名等の標的の個人情報を共有す
るだけでなく、作戦会議のようなことも行っているのであろう。

 創価学会では、折伏により新たな信者を獲得することは何よりの功徳であり、ご利益を
もたらすと信じられている。ご利益ほしさに相手の迷惑を顧みず、強引な折伏をする学会
員も少なくない。

 そうした学会員は、「創価学会だけが正しい信仰であり、他の宗教の人は地獄に堕ちて
当然なのだから、折伏を受けた人は感謝して創価学会に入るべきなのだ」などという、自
己中心的な考え方をしている。

 このような妄念を持った連中が、折伏を断られた時、どんな反応をするかは想像に難く
ない。

 創価学会において信仰の指針とされている聖教新聞には、数年ほど前まで、他の宗教や
脱会して批判者に転じた元学会員に対する口汚い誹謗中傷が、ほとんど毎日のように掲載
されていた。学会員にとって、敵対者に罵詈雑言をぶつけることは信仰なのである。

 折伏を拒んだ者は、即ち創価学会を認めない者であり、学会員がそのような人をよく言
うわけがないのだ(折伏の成功を祈願をしていた場合、「何時間も祈ってやったのに!」
という憤りもあって、なおさらのことそうだろう)。

 学会員たちが彼らの間だけで、勧誘を断った人を悪しざまに言うのであれば、さしたる
実害はないかもしれないが、「仏敵撲滅唱題」などという呪詛を喜々として行う連中が、
そんなに甘いわけがない。外部の人にも悪口を言いふらすだろう。

 もちろん、一般の人に対して「誰それは創価学会への入信を断ったから悪人だ」などと
は言わないだろう。「素行に問題がある」等の外部の人間にも聞き入れられ易い言い方を
するはずである。

 厄介なことに学会員は、自治会・町内会やPTAなどの地域コミュニティーにも浸透し
ている。

 創価学会は平成11年(1999年)、「地域本部」を設置し地域社会への「友好活動」を重
視することとした。


>  「友好活動」を広範囲にという「地域本部」設立の目的は、布教と同時に選挙活動
> の拡充にほかならない。その地域本部・地域部が、各方面区地域幹部を対象に配布し
> たのが、以下の内部文書である。
>  「今後の地域部のあり方
>  地域部員は以下の地域役職を有する人で、圏(区)地域部長が認定した人とする。
>  (1)地光会 町会・自治会(これに準ずる地域組織)の三役クラス
>  (2)盛光会 商店街の三役クラス
>  (3)寿光会 老人会の三役以上
>  (4)福光会 民生委員・保護司
>  (5)学光会 PTAの三役クラス
>  (6)勇光会 消防団
>  (7)慈光会 青少年委員、交通安全委員、体育委員など公的ボランティア
>   ★原則として現職。OBについては人によって可。」
>  商店会、老人会、民生委員、PTA,消防団、青少年委員会、交通安全委員会、体
> 育委員……いずれも地域住民の快適な生活をサポートする、公共組織としての色が濃
> い機関である。そうした地域のリーダー格である各機関の三役クラスを、学会は、
> 「地域部員」として認定しようという内部文書だ。
>  全国地域の公共機関をここまで細分化、浸透させ、「友好活動」を推進しようとす
> る創価学会の緻密な地方戦略には、目を見張るものがある。
 (乙骨正生+フォーラム21 編『公明党=創価学会の深層「自・創」野合政権を撃つⅢ』
  所収 段勲 著「集票に貢献する『地域本部』と『芸術部』」)


 町内会・自治会やPTA等は地域にとって重要なものではあるが、その役員になると活
動のために少なからぬ時間と労力を割かなければならない。そのため、こうした地域活動
の役職に就くことを忌避する人も多い。

 このような背景につけ込んで、創価学会員は地域活動の役職等を積極的に引き受け、折
伏やF取りに利用しようとしているのだ。

 地域にもよるだろうが、創価学会の座談会に町内会やPTAの役員が勢揃いしていると
いう、笑えない状況になっているところもあるのではないかと思われる。

 そうした地位にある者たちが結託して悪い噂を流せば、その標的にされた人の評判を、
極めて効果的に失墜せしめることが可能だろう。

 創価学会員は「仏法(=創価学会)は、国法や世法(常識・道徳)に優先する」という
教義を信奉している連中である(「反社会的な教義」参照)。

 地域のために責任を負うべき立場にあったとしても、その者が学会員であった場合、信
仰の論理を優先させ、立場を悪用して折伏に応じなかった者を貶めようとすることは、大
いにあり得ることなのだ。

 心を病んだ人が「特に悪いことをしたわけでもないのに、周りの人が自分の悪口を言っ
ている」という被害妄想を抱くことがあるが、創価学会から敵視されてしまった人の場合、
妄想でも何でもなく、実際にそのような苦境に立たされかねないのである。

 これまでの人生で、創価学会員からF取りや折伏を受けた経験がないという幸運な方に
は想像できないかもしれないが、学会員は常識では考えられないような言動をする連中で
ある。

 何度でも繰り返すが、創価学会は邪悪なカルトである。しかも、学会員は今なお数百万
人もいる。事実上、日本中いたるところにいるのだ。その危険性に対しては、他のカルト
以上の警戒が必要であろう。


追記

 評論家の佐高信氏とテリー伊藤氏との共著『お笑い創価学会 信じる者は救われない』
が出版された際、版元には多数の読者からの手紙が寄せられたという(七割が賛同で、三
割が批判だったとのこと)。

 同書は後に文庫化されたが、佐高氏は文庫版あとがきで読者からの手紙のいくつかを紹
介している。その中に、次のようなものがあった。

>  また都の教員をやっている人は、「勇気ある著書、ありがとうございました」とい
> う書き出しで、学会員の教員の比率が着実に増えていることに言い知れない恐怖を抱
> いてきた、と訴えてきた。
>  同じ職場に必ず数名の学会員職員がおり、軽く話したことでも、あっという間に、
> 地域の学会員保護者を巻き込んでそれが広がるという実感があるとか。
 (佐高信・テリー伊藤 著『お笑い創価学会 信じる者は救われない』文庫版)

 地域社会の中に創価学会員だけのコミュニティーが別にあり、それを介して様々な情報
が共有されていることに不安を感じている人が、それなりの数いるのだと思われる。

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