2017年3月15日水曜日

財務督促あるいは「創価学会仏」の金口直説

 今回は、私がこれまでに読んだことのある創価学会に関する文献から、財務や広布基金
の督促に際しての、学会幹部の発言を紹介する。

 創価学会は昨年11月、会則を変更し、「創価学会仏」なる言葉を会則前文に書き入れた。
この言葉は〝創価学会という組織そのものが仏である〟という意味らしい。

 してみると以下に引用する学会員の発言は、在俗にありながらも仏界を顕現した方々が、
その境地を述べたものと言える。

 現代の維摩居士とも呼ばれるべき方々による有難い説法であり、本来なら「如是我聞」
の枕詞が冠せられるべき御金言である。刮目して御覧いただきたい。


> 「これが最後(の財務)だ!」(東京都の幹部。毎年、同じセリフ)
> 「財務すれば合格する」(東京都の地区幹部。息子の大学進学費がなくなってしまう
> と訴える一般学会員に対して)
> 「自分は全財産を二度、財務に出した。三度、全財産を財務すると、どんな宿命転換
> もできる」(山口県の支部婦人部長)
> 「池田先生が海外へいくには莫大な金が必要。とくに各国の大物と会うためには手ぶ
> らではいけない。そのための財務をしましょう。これは何倍にもなって返ってくる」
> (山口県の県長)
> 「あの人の貯金通帳にはお金が入っているのに、それを財務に出しきらんちゃね。か
> わいそうに」(福岡県の地区幹部)
> 「みなさーん、一万円もっている人が一万円出せば功徳をもらえます。三万円もって
> いる人が一万円だと罰を受けます」(福岡県の婦人部長)
 (野田峯雄著『増補新版 池田大作 金脈の研究』より引用)


>  ところで私の手元に、あるところから録音テープが届いた。元参議院議員・柏原ヤ
> スが青森県で闘われた会合の席で会員に広布基金の醵出を呼びかけたのであるが、中
> 身は、「池田先生の世界広布には金がかかる。だから金を出せ、というのです。出せ、
> 出せ。三ケタ、百万円出しなさい……」と絶叫しているものである。折から、創価学
> 会は〝広布基金〟と称する金集めに必死である。
 (山崎正友著『懺悔の告発』より引用)


>  今度は、
> 「4ケタ財務だ!」
>  と言うのです。4ケタとは、1000万円のことです。
>  集める口実はこうです。
> 「財務をすると倍になって福をもたらす」
> 「会食の席では、池田先生と同じメーンテーブルに座れる」
> 「池田先生と会うと人生が変わるのよ。それがエポックになるかどうかはあなたの信
> 心よ」
>  など、甘言を弄するわけです。挙げ句は、座談会などで財務経験者が、
> 「私は30万円の財務をしたら、ビジネスで300万円も儲かりました」
>  とやるわけです。
>  こういう話を聞けば、カネのない人ほど、やってみようかなと思うでしょう。実際、
> 「カネのないものほど財務すべきだ」という幹部もいたほどです。
 (福本潤一著『創価学会公明党「金と品位」』より引用)

 以上をお読みになって、皆さんはどのような感想を持たれただろうか。
 一介の凡夫に過ぎぬ私ごときには、言うべきことは何もないので、今回はここで擱筆さ
せていただく。



補足1

 参議院議員を務めた柏原ヤス氏は、古参の学会幹部である。
 『人間革命』にも「清原かつ」として登場し、若く溌溂とした女性会員として描かれる。
『人間革命』におけるヒロイン的な存在とも言えるが、実は学会の第二代会長、戸田城聖
の愛人の一人だった。参院議員であったことから叙勲されたが、そのことで池田大作から
妬まれ、晩年はしばしば罵倒されていたという。


補足2

 文中の「維摩居士」とは、大乗経典の一つ『維摩経』の登場人物で、理想的な在家信者
とされる。『維摩経』は、在家信者が仏教教団における存在感を増してきたことを反映し
て成立した経典と考えられる。『維摩経』のサンスクリット原典は、長らく見つかってい
なかったが、20世紀末になってチベットのポタラ宮で発見された。


蛇足

 大乗仏教の経典は、元は古代インドの言葉であるサンスクリット語で記述されていた。
般若心経、法華経、無量寿経、大日経などの日本に伝わった漢訳経典も、元はサンスクリ
ット語で書かれていたものが翻訳されたものである。ちなみに般若心経の最古のサンスク
リット写本は日本にある。サンスクリット原典が存在しない漢訳経典、つまり、中国でで
っち上げられた経典を一般に「偽経」という。
 法華経の開教とされる無量義経、浄土三部経の一つ観無量寿経、お盆の起源を説いたと
される盂蘭盆経などが偽経と言われている。