2018年12月9日日曜日

外国人労働者受け入れ拡大と創価学会・公明党

 国会で審議が進められていた、外国人労働者の受け入れ拡大を可能にする出入国管理法
の改正案が、自民党・公明党・日本維新の会の賛成により、先ごろ可決、成立した。

 人口減少・少子高齢化を背景として、現在、多くの業界で人手不足に陥っており、その
解消は必要なことであろうが、事実上の移民受け入れは、社会のあり方を大きく変えるこ
とになりかねない。

 経営者にとっては、当面の労働力を確保できるというメリットがあるのだろうが、外国
人労働者やその家族も社会保障や教育等の受益者になるのであり、そのコストは広く国民
全体で負担することになる。

 残念ながら、今国会でこうした問題を含めて、十分な議論が尽くされたとは言い難い。
 法律の施行の詳細は、政令で定められるとのことなので、将来に禍根を残すことのない
よう、関係省庁には慎重な運用を求めたい。

 自民党がこの法案の成立を目指したのは、経済界からの強い要望に基づくものであろう
が、公明党が賛成した理由は、連立を組む自民党に同調したというだけではないようであ
る。公明党の山口代表は、移民政策について、過去に以下のように述べている。


> 佐藤 労働力不足に悩む地域があります。かたや外国人がたくさん移住してくる地域
> も日本にはあるわけですが、山口代表は移民問題についてどうお考えですか。
> 山口 難しい面がありますが、受け入れ方を工夫すれば移民は受け入れてもいいと思
> っています。私の考えは、移民受け入れについて消極的ではありません。
 (佐藤優・山口那津男 共著『いま、公明党が考えていること』より引用)


 当然のことながら、公明党の党首が創価学会にとって不利益になる政策を推進する事な
どあり得ない。

 つまり、創価学会も移民を容認していると考えられる。そして、その理由も前掲書には
記されている。


> 佐藤 (前略)すでにフィリピンからは日本へ事実上の移民がたくさんやって来てい
> ます。驚いたことに、日本のフィリピン人はカトリック信者が多いのですが、日本で
> はカトリック教会に通わずに、創価学会に入会する在日フィリピン人が増えていると
> いう話を聞きました。
>  日本に移民を積極的に受け入れる雰囲気づくりは、創価学会が世界宗教であるはず
> のカトリック教会より先に進めているのです。移民と日本人との間の軋轢を克服する
> ノウハウは、すでに創価学会の中でたくさん蓄積されているのではないでしょうか。
 (前掲書より引用)


 佐藤氏は、創価学会が「日本に移民を積極的に受け入れる雰囲気づくり」を進めている
と述べ、そのためのノウハウも蓄積されているのではないかという。

 同書には、創価学会が具体的にどのようなノウハウを持っているのか、詳しく書かれて
はいないが、連中が日頃やっていることを見れば、おおよその推測はできる。

 創価学会は公明党の政治力を使って、学会員が生活保護や公営住宅の申請をする際に便
宜を図ってきた(「創価学会・公明党と生活保護」「公明党による口利きの代価」参照)。

 こうした「現世利益」をエサとして、外国人を新規信者として取り込もうとしているの
ではないか。

 行政サービスにおいて、特定の宗教の信者が優先されるなど、あってはならない不公正
だし、ましてや「子飼い」の宗教政党の議員の口利きでそのようなことをしているのであ
れば、政教分離に抵触することは明白である。

 しかも、創価学会には日本の伝統宗教すべてを「邪教」呼ばわりし、否定してきた過去
がある。

 外国人労働者を取り込むことで教勢拡大できれば、創価学会にとっては結構なことなの
であろうが、日本の伝統文化に侮蔑的態度を取る定住外国人が増加したりすれば、新たな
社会問題の火種となりかねない。

 先に述べたように、外国人労働者の受け入れには、当面の人手不足を緩和できるという
メリットがある。

 しかしその対価が、国民の税金を私物化するという不正で「ご利益」を実現、それをエ
サに外国人を新規信者にし、しかもその外国人に日本文化を敵視する教義を教え込む創価
学会の勢力拡大ということになったら、シャレにならない。

 外国人労働者の受け入れ拡大は、時代の趨勢なのかもしれない。
 だが、「自分たちさえよければ、日本がどうなろうと関係ない」というカルトが、時勢
に乗じて勢力を拡大することのないよう、一人ひとりの日本国民が注視してゆく必要があ
ると、私は考える。