前回、財務督促に際して、学会幹部がどのような発言をしているか紹介したが、今回は、
財務に苦しめられる末端信者の実態を紹介する。
元公明党都議・龍年光氏は、著書『池田創価学会を解散させよ』で、自分の所に寄せら
れた学会員の声を紹介している。その一部を引用する。
> 「私は病気でご供養ができません、と言ったら、婦人部長が玄関のドアに足をはさん
> で閉まらないようにして、ご供養を出すまで帰りませんと、何時間も粘るのです。と
> うとう、根負けして一万円出しました」
財務は強制ではないと言う学会員もいるが、これでは事実上、強制と変わらない。実際、
サラ金などから借金して、多額の財務をする学会員も少なくないという。
借金に追い詰められて、夜逃げする者、自殺する者までいると言われている。ここまで
くると生き地獄としか言いようがない。
末端学会員の窮状を見かねた龍氏は、当時の創価学会理事長・森田一哉氏と直談判し、
実態のひどさを以下のように訴えたという。
> 続いて、北条亡き後、池田のもとでの金集めの異常さを次々に指摘した。
> 「乳ガンで昭和医大に入院していて、もう二週間ももたないといわれていた女性の所
> に、『お見舞い』と称して地区幹部が押しかけてきて、『今、財務が始まっている。
> ここで金を出せばガンは治る』といって、前回は十万円だったところを、二十万円巻
> き上げて帰って行ったことがある。患者は一週間後に死んだが、その息子さんは泣い
> て憤慨していた」
> すると森田は、「それはひどい話だ。しかし、それは例外だろう。他には、そんな
> ことはないはずだ」というので、私は、とんでもない、と次々に例をあげてやった。
> 森田は息をのんで、「信じられない。こんな例がたくさんあっては、学会は崩壊だ」
> といった。
※ 文中の「北条」とは、北条浩第4代会長のことである。
森田氏は学会幹部として、年収数千万円という高額の報酬を得ており、高額納税者(い
わゆる長者番付)が公表されていた頃は、例年、他の学会幹部とともに名前を連ねていた
が、本当に自分の高額報酬の原資が、どのようにして集められているか知らなかったので
あろうか。
ジャーナリスト・野田峯雄氏も、財務で苦しめられてきた元学会員の証言を、著書で紹
介している。
> 「とにかく丸裸、身ぐるみはいで、がスローガンやった。質屋へ着物をもってったり、
> あんた、ご本尊様を疑うのんかといわれて保険を解約したり、小学生の子供の豚の子
> 貯金まで取り上げたり、主人が信心してへんので隠れて財務したら、バレてしもうて
> 一家離散の大騒ぎにもなりましてん」
> 電話でそう話しながら、二年前に学会から離れたという大阪市の四十代の主婦は泣
> き出してしまった。ほんま、長い間ジゴクやったよ、と彼女はいった。
(野田峯雄著『増補新版 池田大作 金脈の研究』より引用)
創成期の創価学会は、「金のかからない宗教」を標榜し、信者から高額のお布施を取る
他の新興宗教を「カネ取り宗教」「インチキ宗教」と厳しく批判していた。
今の創価学会のあり方に疑問を感じるような人は、もう全員、脱会したのだろうか。
現在の会員が、納得して財務を納金しているというのなら、それは当人の自由である。
カルトに金を貢いで「絶対幸福の境涯」とのたまう連中がどうなろうが、私の知ったこ
とではない。しかし、搾取されていることに気づいた方には、勇気をもって脱会すること
をお勧めしたい。